9歳を過ぎた子供の英語教育は、もう遅いのでしょうか。9歳を超えてから英語教育を始めるメリット、9歳の壁について、カナダで日英仏のトリリンガルの娘ふたりを育てている経験を活かし、日本や海外でバイリンガル教育に取り組むパパ・ママにご紹介します。

子供の英語教育は幼い頃から始めないとダメなの?

うちの子は9歳だけど、英語教育するには遅いのかな?

では、9歳を超えてからの英語教育は遅いのか、検討してみましょう。
9歳を超えてから英語を始めるメリット
9歳を超えているからといって、英語教育を始めるのが遅いとはいえません。大人になってからだって英語を習得してかなりのレベルまで上げられる人は大勢います。ここでは、9歳を超えてから英語を始めるメリットについてご紹介します。
母語がしっかりしているため、英語を論理的に習得することができる
この年齢になっていると、既に「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」という母語の基盤ができているので、この基盤の上に第二言語しての英語を論理的に習得することができるようになります。
語彙を増やしやすい
幼児の時点では知識や経験が乏しいため、語彙が少ないです。この点、9歳を超えていると既に日本語の語彙がかなりあるため、それに対応する英語を覚えることで語彙を増やしやすくなります。
スペル(綴り)の間違いを起こしにくい
幼い頃から英語を聞いたり、見たりする環境にあると、聞いたり、話したりといった能力は高いですが、聞いた言葉をそのまま書き写してしまう傾向があるため、スペルの間違いが多く見られます。英語をちゃんと学んでいくにつれて矯正されていきますが、成長してから英語を学ぶ場合は単語のスペルを最初から学ぶため、スペル間違いを起こしにくいです。
本人が興味をもてば、成長スピードが速い
幼児が「英語を喋るようになりたい!」というのは稀なケースで、殆どの場合はパパとママの意思によって決定されます。そのため、親は熱心だけど、子供は興味がなかったり、さらには英語を嫌いになる場合もあります。また、幼少期に英語を学ぶと習得するのが早いと思われていますが、何度も何度も繰り返すことで覚えているため、子供によっては幼少期から学ぶより、9歳を超えてからの方が覚えるのが早い場合もあります。
9歳を過ぎると自分である程度物事を決められるようになり、興味を惹かれたものはもっと知りたい、勉強したいと考えます。映画が好きで『字幕なしで映画が観られるようになりたい!』、ゲームが好きで『世界中の人たちとリアルタイムにチャットしながら楽しみたい!』、俳優に憧れ『将来ハリウッド映画に出たい!』、そんな夢や目標を持ったなら、英語力はグンと伸び、幼少期からバイリンガル教育を始めた子供のレベルを遥かに超しているかもしれません。

母語の基盤がしっかりしているからこそ、英語習得する際に有利に働くことがあるということですね!
幼少期から英語を学ぶのは、なぜいいのか?
近年、幼少期からバイリンガル教育を始めるパパやママが増えていますが、それはなぜかご存知ですか。それは、幼少期でしか得られないメリットがあるからです。
1.「英語耳」が作られる
2.「英語脳」で考えられる
3. 英語習得にかかる学習時間を確保しやすい
0歳〜3歳頃までは英語教育というより、日常的に英語を聞く機会を増やし、「英語耳」や「英語脳」が形成されるような環境づくりをしてあげます。
4歳〜8歳頃になると外へ向けての興味が出てくるので、英会話スクールやオンライン英会話を取り入れると、お子さんの好奇心を満たし、英語力のアップにつながります。

詳しくは下記の記事にて述べていますので、興味があれば読んでみてくださいね。
9歳の壁とは?
バイリンガル教育においてよく聞かれるのが「9歳の壁」という言葉です。だいたい9歳から10歳を過ぎると、ネイティブレベルの発音や聞き分けの習得が難しくなると言われています。また、この頃から学校の授業や部活が忙しくなり、プレ思春期にさしかかる難しい年齢でもあります。その一方で、9歳から英語を始めるメリットもあります。

9歳の壁というのは、ネイティブレベル、母語としての言語を習得できる臨界期でもあるということですね。
まとめ
いかがでしたか?9歳を超えてからの英語教育は、「英語耳」や「英語脳」を形成するには難しくなっているかもしれませんが、母語の基盤がしっかりしている分、英語を論理的に習得でき、何か興味を持てる分野があれば、それを活かして英語力が飛躍的に伸びる可能性があります。9歳を超えているから英語教育をするには遅いというわけではありません。

私自身、英語を習得したのは24歳を過ぎてからでしたが、遅過ぎるということはないと思いますし、英語を習得するメリットはありますので、英語が苦手なパパママもぜひお子さんと一緒に英語を習得してみてください。
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