子供をバイリンガルにさせるために一番重要なのは、子供自身ではなく、親の努力です。なぜ親の努力が重要なのか、どんなパパ・ママが子供のバイリンガル教育を成功させることができるか、カナダで日英仏のトリリンガルの娘ふたりを育てている私がその経験を活かしてご紹介します。

子供を英語スクールに入れさせれば、英語が喋れるようになるんじゃない?

子供をバイリンガルにしたいけど、自分が関わるのはちょっと……

お子さんをバイリンガルにするには、子供よりも親の努力がキーポイントとなります。どうしてなのかについてご説明していきますね。
なぜ親の努力がキーポイントなの?
幼少期は親がどれだけ子供に英語学習に時間を割けるかがポイント
英語の習得に必要な時間は2000〜3000時間といわれます。幼少期は子供の意思ではなく親の意思によって英語学習が進められるため、英語の音楽をかけたり、動画やアニメを見たり、英語の絵本を読み聞かせするのは親が主導することになります。たとえただCDをかけたり、TVをつけるだけにしても、親がその動作をしないと英語時間が発生しないのです。時間がない、忘れてしまった、気分が乗らないといった理由でやらなくなると、子供の英語時間は伸びません。

面倒に感じたり、疲れている時は、親は一緒に聞いたり見ることはせず、聞き流しにすることもできますよ。大切なのは、英語の時間を子供に毎日継続して与えることです!
成長してきたら、どうやって英語に興味を持たせるか
子供の自我が芽生え、好き嫌いが出てきたり、幼稚園の生活が始まるとどうしても日本語の歌や動画、TVなどに興味が引っ張られてしまいます。そこをどうやって英語に興味を持たせるのかがパパ・ママの腕の見せ所です。自分たちのお気に入りの洋楽をかけたり、映画を見せたりして、「英語ってかっこいい!」と思わせるのも手ですし、子供が好きなゲームが海外でも人気だったらその英語版をやらせてみたり、好きなアニメの英語版を観たりするのもいいかもしれませんね。海外の人と文通やメールのやりとりを始めるのもいいかもしれません。
海外のペンフレンド募集サイト
Global Penfriends

子供の興味はなんなのか、どうやったら英語に興味をもってもらえるのかを考えて実践してみましょう。
英語学習に抵抗する子供に対して、どう続けさせるか
子供が成長してくると、学校の勉強が大変になったり、お稽古事や部活があったり、友達との約束があったりと、英語学習を続けていくのが大変になります。「他の友達はやってないのに、なんで自分だけ勉強しないといけないんだ」と反発されることもあるでしょう。もし、ここで子供のいうままにやめさせれば、そこで英語学習は終わります。けれど、ここからまだ子供に英語学習を続けさせようとするならば、親が辛抱強く子供に言い聞かせなければなりません。これは、かなりの根気がいりますし、精神的にも負担になります。それだけの覚悟を持って挑めるかどうか、考えてみてください。

どうして子供がバイリンガルにしたいのかという明確な理由がないと、多くの親が挫折します。
バイリンガル教育を続けさせられるパパ・ママってどんなタイプ?
子供の言うなりにならない
多くの子供は10年後、20年後を見据えて行動することができません。目先の楽しさ、やりたいことに流されます。そういったことから英語学習をやめ、大人になってから後悔しているハーフやミックスのティーンエイジャーを何人も見てきました。親は子供に「英語をやめたい」と言われた時に、本当に英語学習をやめたがっているのか、それとも一時的なのか、この子には英語学習は向いていないのか、必要ないのかをしっかり見極めましょう。

一時的な気分によってやめたいという子供も少なくありません。また、子供の希望を叶えながら英語の学習を続けられる方法もあるかもしれませんので、その可能性を探ってみましょう。
子供が楽しんで英語を学習できるよう工夫する
大人だって、嫌な仕事はやりたくありませんよね。特に幼少期の英語学習においては、子供の興味、楽しさを優先してあげてください。毎回でなくてもいいので、一緒に英語の歌を聞いて、歌って、踊って、英語の絵本を読んで、ゲームをやって、パパ・ママもお子さんと英語時間を楽しんでくださいね!

幼少期に楽しんで英語の学習をすることによって英語の興味が沸き、その後「学習言語」レベルの英語学習に移行してからもスムーズに継続することができます。
子供だけじゃなく、自分も一緒に勉強したり、参加する
幼少期においてもそうですが、お子さんが大きくなって自分で英会話スクールに通い出したり、オンライン英会話を受けるようになったりすると、途端に放置する親御さんが多くいます。英会話スクールでの会話の内容について聞いたり、そこで出てきた本や映画について一緒に調べたり、資格を取るならサポートしたりと、成長してからも親が見守り、支えてあげることで、子供の英語学習の継続度が高くなります。

お子さん自身が英語を使って何かをしたいという目標を見つけられるよう、サポートしてあげるのもいいですよね。
毎日継続する
子供にバイリンガル教育をしようと思い立ち、多くの高価な教材を購入し、たくさんネットで調べて始めてみたものの……数ヶ月経つと熱が冷め、面倒くさくなってやめてしまった。これでは、子供に英語は身につきませんよね。たとえ10分、20分であっても毎日継続していくことが重要であり、これこそれがバイリンガル教育のもっとも大切で難しいことでもあります。

継続していくことは本当に大変です。けれど、こうしていくことが子供にどんなに有益かを考えてがんばりましょう!
子供の興味をしっかり見て、感じて、それを伸ばす
お子さんがポケモンが好きならポケモンを英語に取り入れてみるとか、歌を聞くのが好きなら英語で好きな歌を見つけてみるとか、映画が好きならスラッシュリーディングで英語学習してみるとか、お子さんの興味に沿ってそれを英語学習に活かして伸ばしていけるパパ・ママなら、お子さんも楽しく英語学習を継続していけるかと思います。

普段のお子さんの様子を見て、好きなもの、興味があることを気にして見ていると、英語を学ぶきっかけは探し出せると思います。うちの娘たちは漫画、アニメが好きということが日本語学習のモチベーションとなっています。
子供との信頼関係ができている
バイリンガル教育は非常に長い間継続していかないといけないため、その途中で衝突したり、反発したりすることもあるでしょう。それでも子供が英語学習を続けていけるかどうかは、親との信頼関係が築けているかということもあるかと思います。英語学習を無理やり上から押し付けるのではなく、どうして必要なのか、将来どんな可能性があるかということも話していき、子供が納得して英語学習に取り組めるようになればいいですよね。

子供と信頼関係を築くと言っても、簡単なことではないですよね。私もその難しさを感じています。ひとつひとつ積み上げていくしかないのかなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自分自身が仕事や家事、育児に忙しかったり、子供が英語学習を拒絶したりして、英語学習を継続していくことの難しさを感じることが、必ずどこかであると思います。子供自身よりも親が強い意思を持って子供をバイリンガルにしようと取り組まなければ、継続はできません。残念ながら英語は一朝一夕で簡単に身につくものではありません。お子さんと一緒に楽しみながら英語学習を続けていけるといいですね。

私も現在進行形で悩んだり、不安になったり、迷いながら進んでいます。バイリンガル教育をするパパ・ママ同士で悩みを打ち明けあったり、たまには愚痴を言うのも、英語学習を継続するうえで大切なことですよね。もし私でよければ、ぜひメッセージにて疑問や悩みを送ってくださいね!
コメント