こんにちは、あかちゃんママです。カナダで日英仏のトリリンガルの娘ふたりを育てながら、日本や海外でバイリンガル育児やおうち英語に取り組むパパ・ママに役立つ情報をお届けしています。今回は前回アップした「カナダと日本の育児の違い」に続き、「カナダと日本の学校の違い」についてあげたいと思います。違いが多くあったため、「学校の設備編」、「学校のシステム編」、「イベント編」の3つに分けてお届けします。州や各教育機関、学校によって異なりますので、あくまで娘たちの通う学校のお話としてご紹介します。

日本とカナダの学校の違いってなに?

カナダの学校のいいところで日本が取り入れられるものはあるかな?

では、今回はカナダと日本の学校の違いの中でも、学校の設備などに関することを取り上げて紹介しますね!
カナダと日本の学校の違い ー学校の設備編ー
スクールバスと親の送迎
学校は学区によって分かれていますが、学校から徒歩圏内に住んでいない場合はスクールバスを無料で利用できます。徒歩圏内だと12歳以下の子供はひとりで学校に行かせられないため、大抵は親が車で送迎します。

朝や帰りの時間には、kiss-and-ride(車の送迎エリア)に長ーい車の列ができています。
ランドセルがない
日本の小学生の通学スタイルといえばランドセルですが、カナダではそれぞれが購入したリュックサックを背負って通学します。ノートやプリント類は教室に置いてあるので、お弁当やスナック、水筒、連絡帳などを入れていますが、結構重いです。

送迎している親が子供のリュックサックを持ってあげるのをよく見ました。うちは子供に持たせていましたが……送迎したり、荷物を持ったりと、カナダの親の方が過保護に感じます。
教科書がない
基本的に教科書がなく、授業で必要なプリントを先生が用意して生徒たちに配ります。生徒たちはバインダーにプリントを挟み、それを各自のロッカーに入れっぱなしにして持ち帰ることがないので、親は学校が終了するまでどんな内容の勉強をしているのか、目にする機会があまりありません。

宿題でプリントを持ち帰ることもありますが、長女はたいてい宿題を学校の時間内に終わらせるので、宿題のプリントもあまり見ることがないです。次女は持ち帰ってきます。
絵の具は共有
日本だと学校から絵の具、書道道具、彫刻刀、裁縫セットなど色々と購入しなければならないですが、娘たちが学校に言われて用意するのは筆記用具、はさみ、のり、ホワイトボード、マーカーペンぐらいです。図工の時間に絵の具を使うときは準備され、それを共有します。

親としては、買わされるものが少ないので助かります。
体操服、体育館シューズがない
体操服がなく、生徒たちは着替えずそのまま体育の授業を受けます。学校からは「動きやすい服装」としか言われません。また、室内シューズを各自用意しますが、体育館シューズはなく、室内はすべて同じ靴です。学校からの指定はありません。

日本で育ってきた私としては、運動して汗をかいた後、気持ち悪くないのかなぁと思っちゃいます💦
外に教室が置かれている
娘たちの通う学校は生徒が増えたため教室の数が足りず、ポータブルと呼ばれる倉庫型の教室を外に設置し、そこで授業を行っています。ポータブルを設置している学校は結構あります。人口が増加しているカナダならではでしょうか。

ポータブルには暖房機器が置かれているものの、冬はかなり寒く、夏は逆に暑いため、ポータブルの教室を充てがわれた生徒や教師は大変そうです💦
理科室、図工室などがない
理科の実験や図工の制作は教室でおこないます。ちなみに家庭科の授業がないため、家庭科室や調理室もありません。

私は学生の時、専門教室で授業を受けるあの雰囲気が好きだったので、カナダの学校に専門教室がないのは残念だなぁと思います。
音楽室を使うのは6年生から
音楽も教室で授業をおこないます。楽器の演奏を習うのは4年生からですが、それも教室で授業をしていました。6年生になると、各自自分が演奏したい楽器を選んで演奏の練習をします。その時に音楽室を使って演奏をします。

ちなみに11歳の長女は教室での楽器演奏でバケツを使ったドラムとウクレレの演奏を習っていました。
落とし物箱が設置されている
学校の数カ所に落とし物箱が設置されており、何かなくした時は生徒は自分で落とし物箱を開けて探します。事務室に落とし物を届けても名前が書かれていないと対応してくれず、落とし物箱に入れられます。

以前、次女のニット帽を落とし物箱で発見したのですが……かなり前になくしたものだったので、どれぐらいここにあったんだろうと思いました💦
プールがない
公立の小中学校にはプールがないため、水泳の授業もありません。高校だとプールがある学校もあるようなのですが、それまで子供達はスイミングスクールや親に水泳を習わないといけないため、子供によって泳げる子と泳げない子の差が日本よりもつきやすいです。

親の経済状態によって、水泳を習える子と習えない子が出るという問題もあります。
保健室がない
夫が子供の頃は学校に保健室があったらしいのですが、政府の予算カットによって排除されたらしく、多くの学校には保健室がなく、養護教諭がいません。気分が悪くなったり、ケガをした際には事務室へ連れて行かれ、事務員から保護者に連絡がいきます。

長女が休み時間に走ってきた男の子とぶつかって左大腿骨を骨折したことがあったのですが、養護教諭がいないために対応してもらえず、長女は私が迎えに行くまでじっと待たされてかわいそうでした。
何かあれば、事務室が対応
子供が遅刻・早退の際や、問題があった時、忘れ物をした時など、連絡してくるのは教師ではなく、事務室です。教師は勉強を教えることに集中するため、それ以外の雑事は事務が引き受けることになっています。生徒のひとりが騒いで他の生徒に迷惑にかける場合、事務室に連れて行かれてそこで自習させることもあります。

カナダの教師をみていると、日本の教師はなんでも親や学校に任されて大変だなぁとつくづく感じます。
まとめ
今回は「カナダと日本の学校の違い ー学校の設備編ー」についてご紹介しましたが、いかがでしたか。こうしてみると、日本の学校の設備は整っているなぁと感じます。私立であれば設備が素晴らしく充実した学校もあるのですが、公立の学校だとどこもだいたいこんな感じです。今回のお話がカナダに住む幼いお子さんをもつパパ・ママの参考になったり、日本や他の海外に暮らす方達に面白いと思ってもらえたら嬉しいです。

カナダの学校に再び保健室が設置されるといいなぁと思います。
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